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2006年4月27日ブローチでブログ開始。 2014年3月26日ライブドアに移転。 音楽、読書、健康etc、いろいろ書いてます。

Category: 読書

 この作家も初めて読みました。



 ブスを超えた醜い顔の少女、学生時代に友達はできず、好きな男の子からも相手にされない。 彼女は好きな男の子が失明すれば美少女を好きにならずに自分に振り向いてくれると思い込み彼の飲み物にメチルアルコールを入れる。 彼は失明はしなかったがそれ以後彼女はモンスターと呼ばれるようになる。 そして高校卒業と同時に親から勘当されて親戚の養子となり苗字とともに名前も変えてしまう。
 東京の短大を出た彼女は醜いがゆえに就職試験も面接で全て落とされ、かろうじて小さな製本工場に勤めることができたが、そこでも従業員から敬遠されてしまう。
 恋愛、結婚、人生の楽しみを何一つ知らずに死んでいくんだと絶望したある日、雑誌で美容整形の広告を見る。
 最初はお金のかからない目の整形。 今までの自分とのあまりの違いに驚き感激し整形を繰り返す。 工場の収入だけでは費用が足りず、夜は風俗の仕事を始める。 稼いだ金はすべて整形に費やし、数年かけて完璧な美しい顔を手に入れた彼女は、初恋の相手が忘れられずに顔も名前も変えて地元へ戻りフレンチレストランを始める。 レストラン開店から半年が経ちついにその日がやってきた。 初恋の彼、メチルアルコールを飲ませようとした彼がレストランに来た。 二人は付き合うようになり、彼女は既婚者の彼を落とし妻との離縁を迫るが・・・

 こんなストーリーです。
 女の執念が強烈に描かれた作品です。 地元に戻ってきた女が、かつて自分を馬鹿にしたり蔑んだりした人たちに復讐する場面があるのですが、よくやったと思う反面ゾクッとする怖さも感じます。 こんな女には関わりたくないものです(笑)
 

 未読作家の本を3冊買いました。
 まず一人目は湊かなえ、「夜行観覧車」というドラマを興味本位で録画したら結構面白いので、他に何か無いかと探しこの本を買いました。

 小学校の同級生が殺され、犯人を見た4人の少女と被害者の母親のその後15年間の人生が、それぞれ本人が語る形式で綴られています。
 映画化もされたようです。 かなりドラマチックな内容なので映画の題材にはうってつけでしょう。

 

 大分前にigaigaさんに薦められた本ですが、ようやく読むことが出来ました。

 加賀恭一郎シリーズ、2001年出版の本です。
 これはちょっと変わった設定になっています。 一般的な推理小説では犯人は誰か、またはアリバイのトリック等がストーリーの中心になりますが、この小説は動機の解明に3分の2くらいを費やしています。

 冒頭に殺人事件が起きるのですが、犯人は早々に逮捕され殺害を自供してしまいます。
 しかし犯行の動機は固く口を閉ざして話さない。 警察は徐々に証拠を集めて動機は解明されたかに思われますが、加賀は釈然としないものを感じ更に捜査を行っていきます。

 犯人の心に潜む悪意は特別なものではありませんでした。 誰かがこういう気持ちを持っていてもおかしくは無い、そういうものです。
 だからといって現実に殺人という行為を犯す人は極々稀でしょう。 だからそれを推理小説のテーマにしてしまう東野圭吾は凄い人だと改めて感じました。

 

 日本推理作家協会賞を受賞した宮部みゆきの傑作です。 この人の本はどれを読んでもディテールがしっかりしているので、完全に作品の世界に入り込んでしまいます。
 ある雑誌記者が偶然に、他人に心が読める超能力少年と出会うところからストーリーは始まります。

 タイトルの”龍”は人の中に潜在する底知れぬ力を秘めた一頭の眠れる龍を意味しています。 後世に残るような作品を作り出す芸術家、音楽家、大記録を作るスポーツ選手などは、この”龍”が目覚めている人なのかも知れませんね。 私の場合完全に熟睡していると思いますが・・・

 

 日本のプロ野球球団が4チームに再編・合併され、丸ごとメジャーリーグに移籍するという、なんともショッキングな内容の小説です。
 登場人物、球団名、会社名等は全て架空ですが、球団の本拠地は東京、横浜、千葉、埼玉、名古屋、大阪、神戸、広島、福岡、仙台、札幌と全て実在の球団と同じなので、どの球団をイメージして書いてあるか分かるし、ナベツネさんであろう人物も出てきてチョット笑えます。

 日本球団のメジャー移籍を画策する東京ジェッツの親会社・東都新聞国際事業室長の牛島輝也と、移籍反対運動を行う横浜ベイズの若き副GM大野俊太郎の対決という構図でストーリーは進んで行きます。

 もしこんなことが起きたら日本の都市がフランチャイズの球団でもレギュラーは外国人選手が殆ど占めるチームになってしまうでしょうね。
 日本人で残れるのはクリーンナップを打っている選手、先発ローテーション投手2,3名、セットアッパー、クローザー2,3名、一チームでそんなところでしょう。 ベンチには入れれば良いほうで大半は3Aに行ってしまうんじゃないでしょうか。

 

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